小さい会社の「企業理念」「社内スローガン」「行動指針」言い方を変えると「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」づくりのお手伝いは、コピーライターとコーチのWキャリアの私としては、かなり思い入れのあるお仕事です。

今日はそのことについて書いてみたいと思います。

※noteに2020年6月に書いたものの再編集です。

何のためにつくるのか

私は、「社員の方々のため」だと言い切っています。もちろん、企業理念やミッション・ビジョン・バリュー(MVV)は、全ステークホルダー向けでもありますが、外部からどんな見え方をされようが、どんなイメージを持たれようが、最終的にそれを体現するのは社員の皆様だからです。

社員の方々が理念を体現していること、理念に基づいた行動をしていることが一番大事だと思います。

MVV言葉一式、ぜんぶ揃ってないとだめなの?問題

これはよく聞かれるご質問です。

大手企業だと、経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)、さらに社内スローガンが揃っていたりしますよね。さらにタグライン(ブランドスローガン)があったりもしますね。

私は、小さい会社さんの場合は、ぜんぶ揃ってる必要はないと思っています。だって、、、覚えきれないもの。(もちろんケースバイケースなのですが)

覚えきれない=機能していない=意味がないと考えます。

先述した内容と重なりますが、そもそも、それらのCI(コーポレートアイデンティティ)を作りたいというご要望の際に、「社内の意識を統一させたいから」「インナーブランディングのため」というものが多いように感じます。社外向けに認知度をアップしたいなどの場合は、SNSや広告で手を打っていただくなど、優先順位的には他の方法がよさそうです。

具体的にどうやって作ってる?

これはお客さまにより様々なので一概にこうとは言えません。

例を挙げると、以下は、社員5名、アルバイト30名の会社さんでCIを作った時の流れです。

1・CIの言葉を作ることの周知、目的の共有
2・社長インタビュー
3・社員、アルバイトさんインタビュー
4・ミッション・ビジョンの中間発表と意見の収集
5・必要な言葉について考察
6・行動指針を5人でつくるワークショップを開催
7・スローガンと行動指針を浸透させるためのアクションプランを立てる
8・アクションプランの実行
※間に定例会議、説明会を設けています。
 また、お客さまアンケートの収集も行いました。

この時につくったものは、「ミッション・ビジョン・バリュー(行動指針)」です。
最初はビジョンが社内スローガンとして一つあればいいかなと話していたのですが、5・の段階で、「全部あった方がみんなに説明しやすい」という意見が多くつくることになりました。

ですが、私は、すべてを日常的に使わなくて良いから、メインの使用はビジョン(社内スローガン)で良いと思いますとご提案をしました。

だって、、、覚えきれないもの。(2度目)

要するに、活用(運用)できるかどうかが大事だと思うのです。活用(運用)できるように、言葉を揃えるのがおすすめです。

言葉作りのポイント【抽象度・行動喚起・その企業らしさ】

ここからは、言葉を作る時に何を意識しているかということについて書きます。

それは、社内にも社外にも使えるように抽象度を保つこと。つまり、お客さま、取引先、求職者、地域の方、社内の仲間、すべての人(ステークホルダー)にあてはめて考えられる言葉を選ぶということです。

そして、その「言葉」について考えることで、行動につながるということです。

さらに、行動につなげるためにも、腹落ちをしていただかないといけないので、抽象度とも重なるのですが、「その企業らしさ」を織り交ぜることです。

前出の例で、社内スローガンは「みんなの毎日を、ちょっといい日に」になったのですが、「みんな」というのは、お客さまにも言えるし、取引先にも言えるし、社内の仲間にも言えることができます。そして、いい日にするためには何をすべきか?という行動につながります。つまり、社内スローガンが社外向けにもなるということです。(タグラインにも使えますね)

また、こちらは会社員時代ですが、「できなかったを、できるに変える」というスローガンをつくったことがあります。これも、お客さまの課題解決にも、自分の課題解決や成長にも言える言葉です。 そして、日々、できなかったことをできることに変えていくという行動につながります。

また、表現についてはキリがないのでここでは深く掘り下げませんが、笑顔創造とか、未来を豊かに・・・など、壮大すぎて自分ごと化できない(=行動につながりにくい)ものは選ばないようにしています。でも、これらの単語が悪いということではありません。ちゃんと自分ごと化できて行動につながれば、チョイスすることもあります。

自分ごと化できて、愛着を持っていただくためにも、「その企業らしさ」が出るワードチョイスにこだわります。

最終的には「人」が大事

コンサル会社時代にもお客さまによくお伝えしていたのですが、コピーライター×対人支援職(コーチ)としては、「ブランドは人がつくる」という考え方がとても好きです。

SNSをはじめ顧客接点が多様化し、広告や企業広報だけでなく、さまざまな発信がなされる時代。情報が飽和し選ばれにくい時代。そして、「個」が尊重される時代。顧客体験が重視される時代。

社員の方々がビジョンを共有し、それに向かって共に成長しながら行動していけることが、ますます大切になってくると思うのです。

企業の価値観(MVV)と自分の価値観(MVV)が重なる部分を見つけ、やりがいを感じて働く人が一人でもふえますように。

そして、企業が成長し、たくさんのステークホルダーにファンになっていただけますように。

そんなお手伝いがしたいと思っています。

【このようなご要望のある経営者さまはお気軽にご相談ください】

・思いや意志は明確だが、うまく言語化できない
・つい言葉の数が多くなってしまう
・言葉のチョイスが難しい
・社員に理念を浸透させたい、バラバラな意識を統一させたい
・理念に共感してくれる人に応募してきてほしい
・インナーブランディングに力を入れたい

【弊社サービス内容】
■企業理念、ミッション・ビジョン・バリューの言語化
■企業タグライン開発
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(社員数の少ない企業様は、創出ファシリテーションも承ります)

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